・若手の会秋田県交流会2017.08.25


1.秋田県交流会の概要

現在、建設コンサルタンツ協会本部を中心に、若手技術者を主体とした業界革新に向けた活動が展開されている。平成28年7月には東北支部にも若手の会が発足し、活動を開始した。

その活動の一環として、我々東北支部若手の会は「若手主体の活動を東北全土に展開させることは、全国と各地域の繋がりを生み出して建コン業界全体のムーブメントを興すために必要不可欠なことである」と考え、東北各県での交流会実施を企画した。

今回、秋田県で実施した背景としては、高齢化率の高い東北地方の中で、秋田県は全国で最も高い高齢化率であるという現状がある。このため業界に若手主体組織が活動を周知し、若手技術者の繋がりを創生することが急がれる地域であったことから、初回交流会に秋田県を選択した。

2.交流会の目的

  • 都市部と地方の橋渡し役となり、『全国⇔地方⇔地域』の繋がりを創生する
  • 東北地方の建コン従事者間の結束を強め、離職者防止や若手技術者の確保に繋げる
  • 他地域の働き方を学び、相互の日常業務に還元する

3.交流会の内容

  • 日時:平成29年8月25日(金) 14:00~17:00

(※当日秋田新幹線遅延により13時開催予定を1時間後倒し)

  • 場所:秋田アトリオン B1F 多目的ホール
  • 次第:

・本部若手の会における取組紹介
・東北若手の会における取組紹介
・グループディスカッション

4.交流会参加メンバー

交流会には34名が参加した(東北若手の会委員17名、秋田県公募7名、東北支部公募9名)。

 写真1 秋田県交流会参加者

5.交流会(各次第)について

◆本部若手の会における取組紹介

はじめに、建コン本部「業界展望を考える若手技術者の会(本部若手の会)」の委員、東北支部若手の会委員長の山本氏より、本部若手の会の取組み紹介があった。
本部若手の会について、設立した背景や、実施してきた活動、今後の予定などについて紹介がなされた。

 写真2 本部若手の会取組紹介

◆東北若手の会における取組紹介

東北支部若手の会副委員長の石崎氏より、我々東北支部若手の会の取組み紹介があった。
東北若手の会では、東北の建コン業界を活性化させるため、3つのWGを設置して行動をしていることや、各WGの具体的な活動について紹介がなされた。

 写真3 東北若手の会取組紹介

◆グループディスカッション

グループディスカッションは、今回の交流会のメインである。テーマを「今の仕事や働き方をどのように感じていますか?」に設定し、秋田県の現状・特色などを聞き出すことや、働き方についての意識共有を目的として実施した。

今回のディスカッションは、誰にでも発言しやすい雰囲気を作り出し、様々な意見を幅広く抽出したいという意図から、テーマに対する結論を求めないブレインストーミング形式で行った。

ディスカッションでは、働き方の現状として「残業が多い」「若手や女性が少ない」「モチベーションが低下」などネガティブな意見が多かった。その一方で「会社関係なく入社2年目の若手でLINEグループを作って交流している」「若手の交流が増え、横の繋がりがある」「大変だけどやりがいがある」など、ポジティブな意見も出た。また会社として「日替わりノー残業デー」「フレックスタイム制」「クラブ活動」などに取り組んでいるという意見も聞かれた。

   写真4 グループディスカッション

6.実施したアンケート結果

以下に今回実施したアンケート結果を要約する。

(回答数 男性16名 女性7名、計23名)

  • 今後グループ討議したい内容については「働き方」「建コンの将来像」「技術継承」が多く、他社の動向について知りたいという意見が見られた
  • 今後若手の会に期待する活動については「同業交流会イベント」が多数を占めた。その他では「他業種とのイベント」「建コンの周知活動」「働き方改革の推進」などの意見が多かった。
  • 自由記入では、「様々な会社の現状を知ることができて良かった」「働きやすい環境を作るため、このような活動を増やしてほしい」などの要望があった。

 

7.交流会の総括

◆成果(良かった点)

  • 交流会に満足してもらい、次も参加したいと思ってもらった。交流会の目的である「繋がりの創生」に結びつく結果が得られた
  • 秋田県公募や東北支部公募の参加者については、このような交流会が初めてだった人が多く、今回の交流会が他社の働き方を知る機会となり、相互の日常業務に有益となる場を提供できた
  • 当日は交通機関のトラブルがあり、交流会の開始を遅らせるなどの対応を迫られたが、若手の会委員が相互に連絡を取り合い、臨機応変に対応できた

◆反省・課題

  • 企画段階~事前準備
  • 11月の仙台での交流会を第一に考え、各県交流会を前倒ししたため、企画~公募の期間が短く、準備にバタバタしてしまった
  • 災害の影響が大きいが開催県の公募が少なかった
  • 交流会当日、主にグループディスカッション
  • 全体的な時間が短かった
  • 結論が必須でない(ブレスト形式)という趣旨が明確でなかった。結論を出す形式にして、改善策などをまとめる時間を設けてもよい
  • 班毎にテーマを設定することで、議論に幅を持たせ、最後の発表や質疑も有意義なものとなる
  • 始めに出された意見に議論が誘導され、幅が広がらなかった。また新鮮な意見が少なかった
  • 今回、ディスカッションのテーマは当日発表としたが、上記を踏まえ事前に公表することで、さらに中身のあるものにできる

 

8.今後の活動

◆調査WG

  • 学生を対象とした建コンへのイメージ調査
  • 建コンのワークスタイル調査

◆イメージWG

  • CMコンテスト(来年6月を予定)
  • 出前講座(軟弱地盤をスライムを使って説明)

◆交流会WG

  • 若手技術者ワールドカフェin杜の都(11/17予定)

 

9.おわりに(謝辞)

“秋田県交流会”の実施にあたり趣旨に賛同いただきました長崎総務部会長はじめ、若手の会の運営にご協力いただいております事務局の皆様、関係者様に感謝いたします。
今回の交流会で得た成果や反省・課題をしっかり分析して今後の活動に繋げ、東北の建コン業界の活性化に貢献していきたいと考えております。

今後とも、ご指導、ご協力をお願いいたします。