・平成30年度 青森県交流会


1.青森県交流会の概要

建設コンサルタント東北支部若手の会交流会ワーキンググループは、平成29年度の活動において「秋田県交流会イベント」、「ワールドカフェin杜の都」のイベントの企画・運営を行い、業界の問題点や課題、働き方等の様々な情報を若手の会メンバー以外の若手技術者へ発信し、情報共有を図り議論を交わす場を創ることができた。
前年度に実施した「ワールドカフェin杜の都」では、仙台市近郊からの参加者は多かったものの、地方からの参加者が少ない結果となった。
平成30年度は、建設コンサルタンツ協会への加盟企業数は宮城県に次いで多いが、前年度開催した「ワールドカフェin杜の都」の参加人数が少なかった、東北地方最北端である「青森県」を開催地とした。

2.交流会の目的

  • 都市部と地方の橋渡し役となり、『全国⇔地方⇔地域』の繋がりを創生する
  • 東北地方の建コン従事者間の結束を強め、離職者防止や若手技術者の確保に繋げる
  • 他地域の働き方を学び、相互の日常業務に還元する
  • 経営者の考え方と若手技術者の考えを繋げ地域で抱える問題点を共有する。

3.交流会の内容

  • 日時:平成30年9月7日(金) 13:00~17:00
  • 場所:弘前文化センター 2階 中会議室
  • 次第:・東北若手の会における取組紹介
    ・本部若手の会における取組紹介
    ・経営者による講演
    テーマ「地域コンサルタントの現状と今後の市場展開」
    ・グループディスカッション「働き方」

4.交流会参加メンバー
 交流会には35名が参加した(東北若手の会委員17名、青森県公募10名、東北支部公募7名、本部若手の会1名)

支部名 NO. 名前 会社名
東北支部 1 安達 和也 新和設計(株)
2 井上 智史 (株)ウヌマ地域総研
3 工藤 清和 (株)キタコン
4 紺野 健一 (株)菊池技研コンサルタント
5 佐々木 香菜子 (株)三協技術
6 高波 竜一 日本工営(株)
7 富田 毅 (株)オリエンタルコンサルタンツ
8 中川 裕一 (株)東コンサルタント
9 中村 麻里亜 いであ(株)
10 畠山 和真 (株)昭和土木設計
11 菊次 祐 (株)建設技術研究所
12 山本 佳和 (株)復建技術コンサルタント
13 吉田 裕哉 日栄地質測量設計(株)
14 大樂 章文 (株)福山コンサルタント
15 千葉 透雄 三井共同建設コンサルタント株式会社
16 畔柳 陽介 パシフィックコンサルタンツ(株)
17 小林 光司郎 応用地質株式会社
本部 18 伊藤 昌明 (株)オリエンタルコンサルタンツ
青森県公募 19 坂 一生 エイト技術株式会社
20 松橋 卓也 エイト技術株式会社
21 山本 温 株式会社コサカ技研
22 田中 瑞穂 株式会社コサカ技研
23 大澤 亮介 株式会社コンテック東日本
24 松川 誉志 (株)キタコン
25 相馬 大登 (株)キタコン
26 高杉 徹也 (株)キタコン
27 太田 圭祐 (株)キタコン
28 木村 駿汰 (株)キタコン
東北支部公募 29 佐伯 和哉 (株)建設技術研究所
30 竹下 大祐 (株)福山コンサルタント
31 土屋 太陽 新和設計(株)
32 藤田 諒平 (株)オリエンタルコンサルタンツ
33 吉岡 幸平 三井共同建設コンサルタント株式会社
34 上村 哲平 いであ(株)
35 村上 絋 (株)菊池技研コンサルタント

5.交流会(各次第)について

  • 東北支部若手の会における取組紹介
    はじめに、東北支部若手の会 山本委員長より「東北支部部若手の会の取組み紹介を行った。
    東北支部若手の会では、東北の建コン業界を活性化させるため、3つのWGを設置して行動をしていることや、各WGの具体的な活動について紹介を行った。

    写真1 東北支部若手の会取組紹介

  • 本部若手の会における取組紹介
    建コン本部若手の会代表伊藤昌明様より本部若手の会の取組み紹介を頂いた。
    本部若手の会について、設立した背景や、実施してきた活動、現在、設立されている支部についての紹介を頂いた。
    また、「働き方”開拓”」をスローガンに掲げ、働き方の先進的な取り組みを実施している企業であるサイボウズから働き方についての講習会を企画し、建コン内で講習会参加者を募集する紹介があった。

    写真2 本部若手の会取組紹介

  • 経営者による講演
    株式会社 キタコン 代表取締役社長 佐藤和昭様より、「地域コンサルタントの現状と今後の市場展開」について講演を頂いた。
    地域コンサルタント現状については広域コンサルと地域コンサルとの1社あたりの受注量(国土交通省)と従業員数の推移について資料を提示。地域コンサルタントは、震災の復興事業において、一時的な売り上げの上昇が見られてたものの、広域コンサルタントに比べると1社あたりの売上高や職員数が減少傾向となっており、地域コンサルタントの強みを活かす、受注制度の提案や広域コンサルタントとの共同設計等の検討が進められている。
    市場展開については、近年は集中豪雨等による水害、土砂災害が頻発しており、防災減災対策が増えると予想される。
    また、インフラマネジメントは道路、橋梁、法面、河川施設、下水等多岐にわたり、年々増加傾向になると推測される。これらの状況を踏まえ、「AI技術の活用によるインフラの長寿命化や防災・減災対策」が期待される。
    東北地方は、食料自給率は全国トップであり、地方圏から都市圏への食糧品を供給しており「6次産業化」の推進を進めていく中で食糧品を短時間で運輸可能とするネットワークの確立や交通網の整備が必要となる。また、東北地方の観光客の増加による、交通渋滞を緩和させるため、幹線道路の4車線化等の推進が必要となる。以上の内容の講演を頂いた。

    写真3 佐藤社長による講演

  • グループディスカッション
    グループディスカッションは、今回の交流会のメインである。テーマを「働き方」に設定した。
    「働き方」をテーマにした理由としては、「働き方改革」が施行され、各社で様々な取組が施行される中、若手が日ごろ思っている働き方について考えを共有する目的で題材を設定した。
    今回のディスカッションは、誰にでも発言しやすい雰囲気を作り出し、様々な意見を幅広く抽出したいという意図から、テーマに対する結論を求めないブレインストーミング形式で行った。
    ディスカッションでは、働き方の現状として「残業の管理の仕方」「有給の計画的な取得」「フレックスタイムの利用状況」など各社の働き方の取組を行った事例に対し、参加者からは、「残業が減ったことによる業務への弊害」や「帰りにくい雰囲気がある」、「若い人はフレックスを利用しづらい」等、若い社員の意識と働き方への取組にズレがあることが共有できた。
    一方で、「テレワークの利用」や「ワークシェア」、「集中タイム」等の新しい働き方を実施してみたいという意見もあった。

    写真4 グループ討議風景及び発表風景

6.交流会の総括
9月8日に交流会の総括を実施した。下記に主な意見を明記する。

  • 同業者との交流が初めてで刺激になった。また、自分の会社との違いなど聞くことができて、勉強になった。
  • ウェブアンケートにあった技術継承について話したいと思った。
  • 交流会に興味があったが、堅苦しいイメージがあり参加しにくかった。
  • 交流会開催が会社から周知されない。

等の意見が出された。

交流会という企画自体、若手社員は興味があるものの、公募資料が若手社員まで行きつかず交流会の開催が周知されていないことや、堅いイメージにより参加しにくい等、次回の交流会に向けた課題が明確となった。
次回の交流会では、課題となっている周知の手法について、協会を通し参加者を公募する手法と、過去の参加者に開催を告知する両方を展開し、出来るだけ多くの若手社員に交流会の開催をコマーシャルできるよう対策を行う。
また、交流会における「堅苦しい」というイメージを払拭できるよう、ポスターやSNSを活用しイメージ戦略を行う。

写真5 集合写真